うたた寝/笹倉鉄平
02 27, 2011

2004年7月にリリースされた笹倉鉄平さんの『うたた寝』です。
娘の部屋の入口に飾ってあります。柔らかなタッチの作品で、家の中が自然と心和む風景になっています。
技巧の話になりますが、リトグラフとシルクスクリーンの組み合わせで製作されています。
シルクスクリーンの事は『手作り篭の店』の記事で紹介しましたが、リトグラフは、筆で描いた調子や、クレヨンのタッチなど、絵画的な表現ができる技法で、水と油の反発を利用して絵柄を印刷します。
今回の絵のような優しいタッチを表現するには、最適の方法です。
当時の笹倉さんのコメントには「フランス、ブルターニュ地方のとある港町でスケッチをしていた時のこと、小雨が降ってきて雨宿りに入った喫茶店の片隅でうたた寝していた」とあります。
この作品の裏面には、笹倉さんご本人からメッセージを頂きました。
小さな絵ですが、作家の旅心が伝わってきて、ちょっと心地よい空間を醸し出しています。
(元記事2008.2→2010.11update)