JIS2004/フォント問題
05 16, 2010

WindowsVISTA以降、日本語フォント環境でJIS2004が採用された事により、文字の形(タイプフェース)が変わってしまうと言う事態が発生します。
JIS2004準拠となる書体は,「MS 明朝」「MS P明朝」「MS ゴシック」「MS Pゴシック」「MS UI Gothic」「メイリオ」ですが、新たに漢字約900文字などが表示可能になる一方、122文字の漢字の字形が変わるのです。
簡単に言えば、Windows7環境のお客様が作成したExcel表やWord文章を持ち込まれた時、WindowsXP環境でプリントアウトすると、文字の形が変わったり、文字が表示されないという事態が発生すると言う話しです。
データは同じなのに、Windowsの環境によって、同じ形で文字が表示されない・・・これは文字を扱う印刷屋としては大問題です。
明文舎印刷商事株式会社としては、データ入稿や、データプリントサービスを実施しているのでお客様への啓蒙活動の為、パンフレットの配布をしています。
OSがWindows7の場合、マイクロソフトから「旧JIS90互換MS書体」をダウンロードすればXPと同じ旧文字環境になります。
OSがXPでも「JIS2004フォント」をダウンロードすればWindows7と同じ『JIS2004』新環境と一緒になります。
つまり、お客様に「ご利用のOSはなんでしょうか」なんて聞いても、殆ど意味が無い事になります。
また、Windows 7をもってJIS90互換フォントパッケージの提供を終了し、次期バージョン以降は、JIS2004へ完全移行する事が表明されています。つまり印刷会社の環境を『JIS2004』で統一しておく方が無難という事です。
幸いVISTAが普及しなかった事もあり、印刷業界ではあまり騒がれなかったように思います。
これからWindows7が普及したら、「文字の形が違うやん」なんて、あちこちで問題になるのでしょう。
(元記事2007.6→2010.5update)